オフィスづくりのコラム

COLUMN

ワーカーのパフォーマンス向上を支援する「1 on 1 」スペース

2020.2.20
  • コミュニケーション
  • 生産性

近年、働き方改革の流れで、ワーカーを取り巻くオフィス環境やICT環境、人事制度が変化し、個人個人の働き方の自由度が広がる中で、これまでとは異なるマネジメント手法や人材育成手法を導入する企業が増えています。その1つとして、上司と部下が1対1で面談を行う1on1(ワン・オン・ワン)ミーティングが、ワーカーのパフォーマンス向上や人材育成手法としても効果的と注目されています。

気軽に利用できる「1on1スペース」

フリーアドレスABWなどの導入によって働く場所が多様化すると、上司や同僚との関係も自然と変化していくことでしょう。
これまでのように毎日隣り合わせの席でコミュニケーションするのではなく、メールやチャット、あるいは必要に応じたミーティングによって交流するようになり、対面でのコミュニケーションが減少するため、今までのように自分の仕事をきちんと評価してもらえているのかを実感しにくくなります。
また、それまでは"戻ってくる場所"だった「自席」という概念がなくなりますので、なにか「よりどころ」がなくなってしまったような不安も生じてしまうかもしれません。上司と部下が1対1で定期的に面談を行うことで、そんな不安についても相談でき、ワーカーの心身の健康や、モチベーションの維持・向上に効果的だと言われています。そのようなコミュニケーションの場を実現できるのが、「1on1」スペースです。

上司と部下双方のパフォーマンスに有効な1on1マネジメント

さらに、近年、マネジメント手法そのものも変化しつつあります。
90年代、多くの日本企業に「成果評価」が導入され、目標管理による年次評価が定着しました。ところが、近年では、シリコンバレーの企業や海外のトップ企業が、次々と年次評価の廃止に踏み切り、1on1ミーティングによるパフォーマンスマネジメントを導入しているのです。
従来の目標管理中心のマネジメントは、年2、3回ほどの面談を行い、その面談の中で年度目標を設定し、中間レビューや期末フィードバックを行うというものでした。それが上記のような企業では、このマネジメント手法を変革し、毎月数回程度の1on1ミーティングを行い、対話を通じてワーカーのパフォーマンス向上を支援していきます。特徴的なのは、ワーカーをA、B、C...と画一的にランク付けする評価を、モチベーションを喪失させるものとして廃止していることです。
上司は、1on1ミーティングの中で目標設定、フィードバック、軌道修正を行い、部下が成長できる環境を積極的に整えていきます。たとえば部下の動機や価値観を理解した上で、自分で目標設定を行えるようにしたり、3~5年先のキャリアビジョンを考えられるように促したりします。
部下をよりよいマインドセットに導くために、上司の側も意識改革や新たなスキルを身につける努力を求められるため、マネジメントスキルが磨かれます。
1on1マネジメントは、このように上司と部下双方のパフォーマンスを高める手法として注目されているようです。

1on1スペースの環境はどのようにつくればいいか

1on1スペースは、間仕切りなどで囲うことで音漏れに配慮しつつ、ガラスなどを用いた圧迫感のない空間にするのが理想的です。執務エリアから離れた位置にブースを設置するのもよいでしょう。

また、1on1スペースの中で座る際の位置関係にも配慮が必要です。相手が話しやすい環境を作ることが重要です。

こうしたスペースは、1on1ミーティングの場としてだけでなく、二人で資料を確認し合ったり意見をぶつけ合う作業(ペアワーク)の場として、さらに一人で集中ブースや電話ブースとしても便利に使用することができます。

1on1スペースは企業とワーカーの「エンゲージメント」にも効果的

ワーカーが企業と感情的に結びつく度合いを示す指標として、「エンゲージメント」という考え方があります。エンゲージメントはワーカーと会社との絆であり、経営層・従業員双方の愛着心ともいえるもので、パフォーマンス(生産性)向上、離職率低下、顧客ロイヤリティ、利益率にも大きくかかわると言われます。
エンゲージメントを高めるには、互いの違いを理解したうえで、どのように一緒に働くのか、どのような職場環境をつくるのかを考えることが大切です。
オフィス空間は、そこで働いている人への会社側のメッセージでもあります。その空間で働くという体験が会社への深い共感を生み、エンゲージメントを高めることにつながります。
1on1スペースは、このエンゲージメントを高め、新しい形のマネジメントの場としても有効なものとなりえるのではないでしょうか。

オカムラの家具で実現する「1on1」

オカムラでは、働き方やオフィス環境が多様化する中で使う人の個性を尊重し、心に響く家具を生み出しています。

〇セミクローズ型ワークブース「Snow Hut(スノーハット)」

Snow Hut(スノーハット)」は日本語で"かまくら"を意味し、かまくらのようにコンパクトで居心地の良い空間がコンセプトです。セミクローズタイプのワークブースでありながらも、内蔵の吸音パネルや天井のルーバーによって外部からの視線や音に配慮がされており、集中して1on1ミーティングがおこなえます。

フルクローズ型ワークブース「TELECUBE by OKAMURA(テレキューブ by オカムラ)」

TELECUBE by OKAMURA(テレキューブ by オカムラ)」は床・壁・天井すべての面が囲われた個室空間です。遮音、吸音、照明、換気の各機能が快適な1on1スペースをもたらします。大掛かりな設備工事を必要とせずに、従来の家具と同様の扱いで設置が可能です。

※「TELECUBE by OKAMURA」は(株)ブイキューブとオカムラの共同開発製品です。

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